人の問題

 

農業を起業し、それで成功を収めるためには、その生産の規模にもよりますが、そこで働く人を確保することも大きな要因となるでしょう。

 

働き手は生産の規模を決定する最も大きな制約要件となってきます。もちろん、その作目によって必要な人員というものも異なってきます。稲作の場合は機械化が進んでいるために、インフラ環境さえ整っていれば、個人レベルで就農することも可能となるでしょう。

 

野菜の場合は、早朝の収穫から晩までの出荷作業とかなりの労力が必要となります。特にキャベツや大根といった重量野菜には重労働がつきものであり、それなりの人員が必要でしょう。

 

畜産の場合はさらに人員が必要です。家畜の健康面に細心の注意を払わなければならないため、基本的には年中無休の仕事となります。さらに、畜産には重労働がつきものとなるため、これに耐えうる体力と覚悟というものが必要となります。

 

例えば、最初はたった1人から始めるというのであれば、1~2年目では稲作に取組み、ひとりで食べていける自信が得られるようになってから、人づてに農業をしたいという若者を募るのも良いでしょう。

 

そして、その一方で、小規模ながら畜産や野菜、果樹の生産に挑戦していき、徐々に働き手と経営を拡大していくのが理想的です。農業においては、一般的な企業のように大型の就職活動サイトがあるわけでもなく、その地域内で即戦力となるような働き手がすぐに見つかるようなこともあまりありません。

 

そこで、全国新規就農相談センターに登録し、農業を始めたい都会の人を募集したり、個人ブログなどを利用してインターネット上で募集情報を発信したりすることが必要となってくるでしょう。