土地と資金
自身が生産者として起業するためには土地が必要になります。全国には耕作放棄地などがたくさんあるわけなのですが、意外にその地権者の資産保有意識が高いために、貸借や売買はかなり難しいと考えられます。
したがって、先ずは自治体や地元の農業委員会などにかけあってみるのが良いでしょう。農地をスムーズに確保するためには、自分の味方になってくれるような市町村役場の担当者を持つと良いでしょう。
実際、農業に参入した多くの人たちが抱えている問題は、耕作放棄地のような元々条件の悪い農地を借りたことによって、その土づくりや基盤の整備などに初期投資がかなりかかってしまったり、なかなか安定した収穫が上がらないなどといったことなのです。
しかし、継続的に現地の行政窓口などを訪ねることで、その役場担当者と仲良くなり、地元の農家や地権者に特別に口を利いてくれるようになれば、条件の良い農地を紹介してもらえるケースもあるのです。先ずは良い土地を手に入れることが農業で成功する第一歩でもあるわけなのです。
また、資金を確保する場合、民間の金融機関から融資を受けるのはかなり難しいようです。この場合、しっかりとした経営計画を県の農業改良普及員と共に作成し、民間または地元の農協系などの金融機関にかけあうことが必要となるでしょう。
一般的には、農地や機械の賃借料、設備や資材の初期投資などに、最低でも500万円程度が必要であると言われています。さらに、実際に農作物の販売代金が入金されるのは収穫時となるために、初年度の運転資金も必要となってきます。